ピラティスって2種類あるの?『マットピラティス』と『マシンピラティス』の違いをやさしく解説│”ゆらぎ世代”にもおすすめ│

”ゆらぎ世代”の心身の不調から,体力づくりや姿勢改善・リフレッシュのために「ピラティスを始めたい」と思っている方多いのではないでしょうか?

マットピラティスやマシンピラティスなどいろいろな種類があって、自分に合うものはどれなのか迷いますよね。

この記事では、初心者にもわかりやすく、2つのピラティスの違いや特徴をまとめました。

ぜひご自身にぴったりのピラティスを見つけて、健やかな毎日への一歩を踏み出してみてくださいね。

目次

ピラティスとは? 

ピラティスの起源・ルーツ

ピラティスは、20世紀初め、ドイツ人の元従軍看護師であるジョセフ・ピラティスさんによって生まれました。

幼いころ、喘息やリウマチ熱、くる病などで体が弱かったジョセフさんは、「健康な体を作りたい」という強い想いを持ち、ヨガ、ボクシング、ダンス、体操、武術など、さまざまな身体技法を学びます。

そして、それらを融合させ独自のエクササイズ法を開発しました。

第一次世界大戦中、ジョセフさんはイギリスで抑留生活を送りましたが、その間も仲間たちの健康を守るため、ベッドにスプリングを取り付けたリハビリ器具を使いながらトレーニングを続けました。
このときの工夫が、現代の「マシンピラティス(リフォーマーなど)」の原型となっています。

彼のエクササイズは、からだの基礎力を底上げするだけでなく、精神の集中力や呼吸を大切にする点が特徴でした。


ピラティスは「コントロロジー(Contrology)」=「自分の体を自分でコントロールする技術」と呼ばれ、心と体を調和させるメソッドとして育まれていくことになります。

ピラティスの普及と広がり

戦後、ジョセフ・ピラティスさんはアメリカ・ニューヨークへ移住します。
そこで妻のクララさんとともにスタジオを開設し、ダンサーやバレリーナ、アスリートたちに指導を行いました。

出典:VOGUE JAPAN

特に、ダンス界では怪我の予防やパフォーマンス向上に役立つとされ、多くのプロフェッショナルたちが彼のメソッドを取り入れるようになりました。

その後、彼の弟子たちがそれぞれ独自にピラティスメソッドを発展・継承し、アメリカ全土、そして世界へと広がっていきます。

1990年代以降、健康志向の高まりとともに、一般の人々にもピラティスは普及していきます。
ハリウッド女優やトップモデルたちが、ピラティスによる体型維持やリハビリ効果をメディアで紹介し、ブームとなりました。

今日では、マットピラティス、マシンピラティスなど、多様なスタイルが存在し、年齢や体力を問わず取り組めるボディメンテナンス法として世界中で愛されています。

出典:VOGUE JAPAN


ピラティスは、ただのエクササイズにとどまらず、**「こころとからだを整える習慣」**として、今なお進化し続けているのです。

マットピラティスとは

マットピラティスは、その名のとおり、マット一枚で手軽に始められるピラティスです。
特別な器具は使わず、自分の体重を利用して呼吸に合わせながらゆったりと筋肉を動かしていきます。

マットピラティスの大きな魅力は、インナーマッスル(深層筋)を中心に、全身の筋肉をバランスよく鍛えられることです。
体を引き締めたい方や、柔軟性を高めたい方にもぴったりのエクササイズです。

動きはとてもシンプルですが、腹筋・背筋・骨盤まわりなど、体幹(コア)をしっかりと強化できるため、姿勢改善や腰痛予防にも効果があります。

また、ピラティスの基本となる動きが多く取り入れられているため、初心者の方や運動が苦手な方でも安心して取り組めます。更にグループレッスンであれば比較的費用もおさえることができ、家族や友人と一緒に参加したい方にもおすすめです。

気軽に始められるだけでなく、”継続しやすい”という点もマットピラティスのメリットです。

マットピラティスの呼吸法

マットピラティスでは、「胸式呼吸(きょうしきこきゅう)」と呼ばれる呼吸法を使います。
これは、胸を広げるように息を吸い、お腹や骨盤まわりはしっかり安定させたまま呼吸をする方法です。

ポイントは、

息を吸うときは、胸いっぱいに空気を入れるイメージで
・息を吐くときは、体の芯(インナーマッスル)を引き締める意識で

呼吸を深めながら動くことで、体幹を自然に鍛えられ、動きにも安定感が生まれます。

最初は少し難しく感じるかもしれませんが、ゆっくり練習していけば大丈夫です。
呼吸がうまくできるようになると、ピラティスの効果もぐんと高まります。

マットピラティスで知っておきたい3つの基本ポジション

ピラティスでは、体を守りながら効果的に動くために、
基本となる「ポジション」を知っておくことが大切です。
今回は、特に大事な3つをご紹介します。

① ニュートラルポジション(自然な背骨のカーブ)

ニュートラルとは「自然な状態」のこと。
立っているときと同じような、背骨がふわっとカーブしている姿勢です。

・仰向けに寝たとき、腰の後ろに手のひら1枚分くらいのすき間ができます。
・骨盤は地面と平行に、そっと置かれているイメージです。

からだの力を抜いて、呼吸がしやすいポジションです。


② インプリントポジション(腰を守る姿勢)

インプリントは「押し付ける」という意味。
仰向けになったとき、腰とマットを軽くぴたっと近づけた姿勢です。

・お腹をふわっと引き込んで、腰のすき間を小さくします。
・腰をべったり押しつけず、やさしく支える感覚がポイント。

腹筋を意識したいときや、腰を守りたいときの姿勢です。


③ テーブルトップポジション(足を持ち上げた基本姿勢)

テーブルトップは「テーブルの上」のイメージ。
仰向けのまま、両脚を90度に曲げて持ち上げたポジションです。

太ももは床に対してまっすぐ、膝も90度。
ふくらはぎは地面と平行になるようにします。

腹筋や体幹をしっかり使うので、体力アップに効果的です。

マットピラティスの魅力をまとめると

ここまでマットピラティスについて具体的にご紹介してきましたが、魅力をまとめてみました!

①呼吸に合わせて動くので、心と体のリズムが整う
②マット1枚あればどこでも気軽に始められる
③インナーマッスルをじっくり鍛え、しなやかな体へ導いてくれる
④運動が苦手な方でも、無理なく続けやすい動きが多い
⑤姿勢改善やボディラインの引き締め効果も期待できる

マットピラティスは、こんな方におすすめ!

では、マットピラティスに向いている方をご紹介しましょう。

1. 自宅で気軽に始めたい方
2. 自分のペースで体と向き合いたい方へ
3. インナーマッスルをバランスよく鍛えたい方へ
4. コストを抑えてピラティスを続けたい方へ

1. 自宅で気軽に始めたい

マットと少しのスペースがあれば、いつでもどこでもスタートできます。動画を見ながら「今日は、朝の15分だけやってみよう!」、など始めやすく習慣にしやすいのが魅力です。

2. 自分のペースで体と向き合いたい

マットピラティスは、自分の体の感覚をじっくり感じながら動くスタイルです。筋力や柔軟性を意識しながら、内側から整っていく感覚が得られます。

3. インナーマッスルをバランスよく鍛えたい方へ

マットでは体の安定がより求められるため、自然と腹筋・背筋・骨盤まわりが強化されます。特に姿勢改善やボディラインの引き締めを目指す方にぴったりです。

4. コストを抑えてピラティスを続けたい方へ

スタジオに通わずに、オンラインレッスンやYouTube動画で簡単に始められます。自分の生活スタイルに合わせて、無理なく続けられるのが◎。

マシンピラティスとは

マシンピラティスは、専用のマシン(リフォーマーやキャデラックなど)を使って行うピラティスです。
マシンにはバネやロープが取り付けられていて、体の動きに合わせてサポートしたり、適度な負荷をかけたりすることができます。

そのため、初心者の方でも正しいフォームを取りやすく、無理なくインナーマッスルを鍛えることができるのが特徴です。
また、マシンが体を支えてくれるので、関節に負担をかけにくく、リハビリや体力に自信がない方にも取り入れやすいエクササイズと言われています。

マシンピラティスでは、ストレッチ・筋力強化・バランス感覚の向上がバランスよくできるため、
「しなやかで美しい姿勢をつくりたい」「体を根本から整えたい」と考える方にぴったりです。

マシンピラティスの基本エクササイズ

では、初めての方でも取り組みやすい基本エクササイズを4つご紹介しますね

フットワーク(Footwork)

リフォーマーに仰向けになって行う、ピラティスの基本中の基本。
脚力だけでなく、骨盤の安定性や体幹の意識も高められます。

フロッグ(Frog)

股関節を柔らかくしながら、インナーマッスルも鍛えるエクササイズ。
女性に多い骨盤まわりの硬さをやさしくケアできます。

内もも、骨盤底筋群、体幹が自然と働き、腰回りが安定しやすくなります。

アームプレス(Arm Press)

リフォーマーのストラップを使って、腕や肩まわりを強化するエクササイズ。
肩こりや猫背改善にもつながる動きです。

腕だけでなく、肋骨やお腹も意識して動かすと、全身のつながりを感じられます。

ブリッジ with フットストラップ(Bridge)

下半身と背骨をしなやかに鍛える、マシンピラティス版のブリッジ。
腰痛予防や股関節ケアにもおすすめ。

マシンのサポートがあるので、無理なく背骨をほぐしながら安定した動きができます。

マシンピラティスは、こんな方におすすめ!

では、マシンピラティスに向いている方をご紹介しましょう。

1. 筋力や体力に不安がある
2. 姿勢の崩れ・猫背・骨盤のゆがみが気になる
3. 肩こり・腰痛・股関節のかたさが気になる
4. 初めてピラティスを体験する

1. 筋力や体力に不安がある

マシンが体を支えてくれるので、無理なく少しずつ筋肉を目覚めさせることができます。マットよりも楽に感じられるのに、深く効いているような感覚を感じられます。

2. 姿勢の崩れ・猫背・骨盤のゆがみが気になる

マシンピラティスでは正しいポジションを体で覚えられるので、普段の姿勢が整いやすくなります。”ゆらぎ世代”の「いつのまにか崩れていた姿勢」も徐々に美しく調整されていきます。

3. 肩こり・腰痛・股関節のかたさが気になる

マットでは難しかった動きも、マシンのサポートがあるとスムーズに。からだにあまり負担をかけずに深層の筋肉(インナーマッスル)を刺激し、コリや痛みの予防にも効果ありです。

4. 初めてピラティスを体験する

マットピラティスに比べて、「動きがわかりやすい」「体がブレにくい」と感じる方が多いようです。運動が久しぶりの方におすすめです。

マットピラティスとマシンピラティス、どちらが自分に合う?

2つの違いはなんとなくわかったけど、まだ自分にどっちがむいてるか
わからないなぁ~

そんな方のために、わかりやすく表にまとめてみました!

マットピラティスが向いている人マシンピラティスが向いている人
運動レベル基本的な動作から始めたい初心者の方少しサポートがほしい初心者〜中級者
目的体幹を鍛えてバランスよく引き締めたい方柔軟性を高めつつ、負荷を調整して安全に鍛えたい方
道具・環境自宅やマット1枚で手軽に始めたい方マシン完備のスタジオでしっかりと指導を受けたい方
サポートの有無自分の体の感覚をじっくり感じながら動きたい方マシンの補助で関節や姿勢への負担を減らしたい方
身体の悩み姿勢改善や肩こり・腰痛予防をしたい方股関節の硬さや、関節への負担が気になる方
継続しやすさ費用を抑えて自分のペースで続けたい方インストラクターのサポートを受けながら継続したい方

いかがでしょうか? どちらを選んでも大切なのは「続けられること」
体調や目的に合わせて、”今のあなた”に合ったピラティスを見つけてくださいね。

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